まずいと悪口を言われることの多いイギリスの食事ですが、それでも伝統食といわれるものは存在します。ごく一部ですが代表的なものをご紹介しましょう。
■ローストビーフ&ヨークシャープディング
イギリスの一般家庭では、日曜日の昼食だけにはかなりボリュームのある食事をします。これを「サンデーランチ」といいます。サンデーランチでは食材をローストしたものを食べることが多く、特に登場する回数が多いのがローストビーフです。グレイビーをたっぷりかけて食します。しかし狂牛病の影響もあり、ローストチキン、ローストラムがローストビーフを好んで食べる家庭も増えています。ヨークシャープディングはそのつけ合せです。甘いプリンではなく、シュー生地のようなフワフワのパンのようなものです。
■フィッシュ・アンド・チップス
イギリスの国民食ともいわれています。タラがもっともポピュラーですが、サバやカレイといった白身魚を使うお店もあります。チップスとはフライドポテトのこと。イギリスでは、ポテトチップスのことはクリスプス(Crisps)といわないと通じません。新聞紙に包まれたフィッシュ・アンド・チップスにたっぷりの塩とビネガーをかけて……というのが定番スタイルでしたが、今は食品衛生上の問題から新聞紙を包み紙に使うことは禁止されています。金曜日のディナーには必ずフィッシュ・アンド・チップスを食べる家庭もいまだ多いです。これは宗教上の理由からです。
■シェファーズパイ
シェファーズとは羊飼いの意味。羊のひき肉を使って作られるパイなのでこの名がつけられました。
■サンドイッチ
元祖だけに、バラエティの豊富さはさすが。小さなショップでも、種類豊富なサンドイッチが売られています。スーパーで販売されているサンドイッチは、パンがパサパサだと文句を言う人が多いようですが、改善のきざしはないようです。カードゲーム好きのサンドイッチ伯爵が発明……という逸話の真偽は謎だとか。
■キドニーパイ
牛の腎臓を煮込んだ料理です。グレイビーでしっかり煮込んではあるのですが、かなりクセのある味です。モツ料理が苦手な人にはお勧めできません。
■マーマイト(番外編)
一見するとチョコレートソースのよう。イースト抽出物でできた「ものすごく!! 塩辛く、クセの強いスプレット」です。イギリス人はトーストに塗って食べることが多いようです。発酵食品なので、味は納豆などを想像していただければいいのでは? 私はひと口でギブアップでした……。でも、いったん好きになるとクセになるとか。日本でも明治屋などの輸入食料品店などで手に入ります。興味がある人は一度お試しを!